MEMS発振器の構造

48-MHz-oscillator

SiTimeのMEMS発振器は、プログラマブル可能な発振器ICにMEMS振動子を組み合わせた構造になっています。この2つのDieは、ワイヤボンディングやフリップチップ実装で封止され、業界標準のプラスチックパッケージや、CSP(Chip-scale package)にパッケージングされています。

 

 

TempFlat-architectureMEMS Oscillator Architecture with TempFlat Technology

上記ブロック図を参照ください。MEMS振動子はMEMS専用回路ブロックに配置され、静電界励起力で駆動されます。MEMS振動子とMEMS専用回路が電気的に相互接続されることで、発振維持回路が動作し、MEMS振動子を機械的に振動させます。出力周波数はアナログ発振回路の「Fractional-N PLL」によって実現します。製品システムのEMIを減らすために、ほとんどのSiTime発振器はインピーダンス特性を考慮して、出力ドライブ強度を調整することが可能です。そのパラメータ設定は、アナログ発振器のダイにある「OTP (One Time Programmable)メモリ」に保存されます。

TempFlat™ MEMSテクノロジーが採用されているSiT15xx 32kHz発振器ファミリーは、温度特性が良いため補正回路の必要性が低く、温度補正回路を削除可能です。そのため、アナログICの設計はシンプルになり、製品の小型化だけでなく、低消費電力化が実現できます。一方、25ppm以下の精度が必要なアプリケーション向けに開発された超高性能XO、差動XO、VCXO、TCXOでは温度補正を行う必要があるため、「Fractional-N PLL」で動作する温度センサーと温度用デジタルコンバーターを使っています。

Temp-Compensation-architectureMEMS Oscillator Architecture with Temperature Compensation