MEMS発振器の低位相ノイズと低ジッタ


位相ノイズはシステムの動作と性能において非常に重要な指標です。SONET、Gigabitと10Gigabit Ethernet、SATA、SAS、Fiber Channel、PCI-Express、USBといったシリアル通信アプリケーションにおいては、RMS位相ジッタに関して誤差(基本周波数から12kHz~20MHz離れた区間の積算値)が許容されるのに対し、無線通信及びGPSアプリケーションにおいては、近接位相ノイズ(基本周波数からのずれが10kHz以下)に対する厳格な要求仕様が存在します。SiTimeのMEMS発振器の位相ノイズと位相ジッタは過去3年間で劇的に改善されました。SiT820x, SiT380x, SiT912x, SiT500x, SiT382xといったシングルエンドや差動など新しいデバイスのRMS位相ジッタは、500femto-sec(500×10-15秒)から最大1ps(12 kHz~20 MHzの範囲)です(下図参照)。この性能は、他のMEMS発振器では実現できません。

 

下図は、SiTimeの100MHz MEMS発振器におけるRMS位相ノイズを、12KHzから20MHzの範囲でプロットしたものです。積算されたRMSジッタは約478fsecでした。

Phase-jitter-plot

クロックジッタと位相ノイズに関して、詳細な情報を必要とする場合は、以下のアプリケーションノートを参照してください。


Clock Jitter and Measurement
 (PDF)

このアプリケーションノートには、近年の高速システムで見受けられるジッタの種類について記載されています。また、リアルタイム・デジタル・オシロスコープを使った各種ジッタを測定する手順が記載されています。
- Period Jitter(周期ジッタ)
- Cycle to Cycle Period Jitter(サイクル・トゥ・サイクル・ジッタ)
- Long Term Jitter(ロング・ターム・ジッタ)
- Phase Jitter(位相ジッタ)
- Time Interval Error(タイム・インターバル・エラー(TIE))